虎の首

虎の首を引っさげた人を見かけました。


…いや、正確には虎の頭部を模したぬいぐるみのようなものが着いたカバンのようなもの…だと思うのですが…。


そして、虎の首カバン(?)を持っていたのは、ヒョウ柄上着を着たおじさん…というか、おじいさん?…でした…。
さしずめ、長年の宿敵だった虎人間を討ち取り、首を狩った豹人間の老勇士のつもりだったとか、まあそんな感じなんでありましょう。
そうでもなければ、あんな格好で堂々と街中を歩けるはずが…。


え? おおかみしっぽを街中で平気で出して歩けるおおかみにんげんうえばが言えた義理じゃないって?
…ごもっとも。


…っていうか、あの虎の首カバン(?)、なんであんなものが存在するの???

新年愉快

あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。


今年の干支についてはあんまり語ることもないので、今年の期待と展望を少々。

1.小説・漫画界…耳しっぽ+(プラス)
 本格的な獣人ものには期待が正直できないが、耳しっぽ主義的な表現は引き続き一定の出現率が期待されるので、これにプラスαの獣味をトッピングした作品の出現に期待したい。

2.テレビ界…動物戦隊
 次の戦隊もの動物戦隊ジュウオウジャーらしい。主人公たちは動物の顔をもつ異世界・ジューランドの住人、ジューマンで、顔が動物のジューマン態になるらしい。リアルなのかどうなのかわからないが、とりあえず期待しておきたい。

3.音楽界…MWAMの次
 ブレイク中のMWAMが更なる躍進を遂げてもらうのはもちろん、次なる獣人バンドの登場を期待したい。
 将来的展望も兼ねて予測すると、獣人ファッション+アイドル、すなわち耳しっぽアイドル路線が次の狙い目ではないかと思われる。
 年末、バラエティ番組で獣着ぐるみダンサーが紹介されていたという情報もあるが、着ぐるみ系アイドルはちと厳しいのではなかろうか。

4.科学界…STap細胞(Super Therianthropic Cell)の発見
 STapすなわち超獣人的細胞と名付けられたこの細胞は、ヒト由来でありながら、他の動物の特徴を再現することができる夢の細胞であり、毛皮や牙、爪、しっぽなどを作り出すことができるのである。未だ先行研究の段階で実用化には様々なハードルが存在するが、将来的には、自分の細胞から作り出したSTap細胞を移植することで、トラやオオカミなどの特徴を再現した獣人となることも夢ではない…

…はっ、夢か…。

今年を振り返ってみる

…というほど何かしませんでしたけど。


今年の獣大ニュース、というほどでもないですが、やはりMWAMの躍進は著しいものを感じました。
JRのスキー広告まで進出かぁ…。そういえばPVでスキー滑ってたなぁ、あの狼たち…。


あとは特になかったです(ぉぃ


というわけで(どういうわけだか)
今日のBGM: "Tooth and Claw" Animals As Leaders
(Instrumental)

「キリングバイツ」1巻

四つの財閥が財界での発言権をかけて戦う代理戦争「牙闘(キリングバイツ)」の参加者は、人の頭脳と獣の力を併せ持つ「獣人」だった…という設定のバイオレンスな青年向けまんが。


牙の鋭い方が勝つ。それが牙闘(キリングバイツ)だ…ってことで(どういうわけだか)獣化したヒロインの毛皮っぷりは割と好き。上羽的には、もう一声!というところですが、まあ一般ウケを考えると(このレベルでも賛否両論ありそうだが)これが限界か。毛皮率は割と高いが、ある意味、やはり耳しっぽ系の延長どまり(「獣耳コスプレイヤー」…流行ってるの?)。ヒロインで顔とかいじるのはやっぱり厳しいのでしょうねぇ。でもなぜラーテルか。


あと細かいことを言うと「即ち」とか「事実」とか「事例」とか微妙な動物うんちくが浮いてるのが気になりました。無理に入れなくていいのに。
あとどうでもいいけど、ちー子ちゃん(仮)(違)がチータぽくないよ! 動物うんちく入れたりしても、それキャラに反映してなかったら意味ないよ! チータ好きの上羽の気持ちをどうしてくれるんだよ!(いやどうもしないけど…)
更にどうでもいいけど意味もなく端役キャラに無理にお色気担当させるのは気持ち悪いんでやめてほしい。
そうそう、野生のエルザはライオンだし。チータじゃないし(しつこい)


マジメ(?)なことをちょっと書くと、このまんがは、獣の属性を手に入れたいという人間の(社会的)心理が獣人(という概念)を生んだ、という上羽的獣人史論の王道を行くストーリーであり、非常に興味深いというわけなんであります。また、女性キャラの獣闘士(ブルート)は顔まではほぼ変化せず(耳や牙はアクセサリー)、男性キャラの場合は顔まで獣化するというのが、また「耳しっぽ主義」の典型例ともいえ、上羽的研究の素材として面白いというわけです。


…あ、最新の遺伝子強化手術で野獣の能力を得て獣人になれるらしいんでちょっと行ってく(ぉぃ)


キリングバイツ」1
原作・村田真哉、作画・隅田かずあさ、ヒーローズコミックス、小学館クリエイティブ
2014年9月30日第1刷発行
ISBN978-4-86468-379-1
定価:本体560円+税

「文豪ストレイドッグズ」1巻

文豪の名と異能を持つ美形キャラたちが、時代背景の不明な横浜を舞台に凄惨な殺し合いを繰り広げる話(身も蓋もないなー。)。
主人公は中島敦という少年、というところでもう皆様おわかりのとおり、能力名「月下獣」、虎に化す異能力者。
作画はがんばってリアル寄り(もう少し獣の骨格や筋肉を意識していただけると…)で、虎に変化しようとしているシーンなどもあって見応えあり。

文豪の扱いについては賛否両論あるだろうが、ひとつだけ云うならば、芥川龍之介の能力が「羅生門」というのはいただけない。芥川なら、能力名「歯車」でなければ…ッ(上羽的妄念全開。しかしそうすると中島敦では到底勝ちめがないレベルだな…。無論、太宰治もだが…。)


原作・朝霧カフカ、漫画・春河35
カドカワコミックスエース、株式会社KADOKAWA
ISBN978-4-04-120673-7
定価:本体560円(税別)

は、、けもののこ


しばらく前になりますが、バケモノの子なる映画が公開されていたようですね。(今はどうか知りませんが。)
各種メディアのメインビジュアルを見たところ、半狼っぽい?男が主人公(の一人)のようで、一種の獣人系物語なのであろうと思うのであります。
というわけで、以下、中身は知らないので、あくまでタイトルや広告から得られた一獣人愛好家の妄想。


映画のタイトルというのは最大の広告なのだろうと思うのですが、このタイトルで何を訴求しようとしているのかと考えてみると。
まず、「バケモノ」。目に付きますよね、「バケモノ」。まあいい印象じゃないです。字義どおりからすると、化けるもの、ということですが、広告の絵づらからみると化けそうにはないですね。このコトバから連想されるイメージは、まず、人とは異なるもの、混沌としたもの、人知の及ばないもの、形の不定のもの、といった感じ、加えて、人に害をなすもの、汚らわしいもの、知性をもたぬもの、恐ろしいもの、などなどと、まだまだありそうですが、だいたいはまぁそんなあたりかなと。つまりは、社会的、秩序的、倫理的、理性的なものと仮定される存在たる人間、human beingとは異なる位置に座する輩ということになるんでしょうね。なお、カタカナ表記ってのも、あえて負の印象を与えるテクニックのように思えます。
上羽もバケモノ呼ばわりされたことをなつかしく思いおこし(何)
細かいことを言うと、バケモノにはケモノというコトバが入っています。掛け言葉といいますか、暗にダブルミーニングを狙ったタイトリングの可能性もあります。


で、そういう印象がよろしくないコトバをのっけからもってくる。いわば第一印象最悪系なわけであります。
そんなキーワードで読み手にとりあえず負の衝撃を与えておいて、続くキーワードは「の子」。
これも印象論で語るならば、こっちはけして悪い印象を与えるコトバではありません。だいたい「子」っていうと、幼きものなるイメージがついてくると。幼子、守るべき対象、未来への継承者、希望、純粋というふうに、ふつうはどちらかというとプラスのイメージが出てきます。
つまり、このタイトルは、コトバ的にマイナスにプラスを掛け合わせる、逆接的構成になっている。負のインパクトを和らげ、相殺し、ひょっとすると対比効果で印象逆転さえも狙える、そういうタイトルといえなくもないんじゃないかなと感じるわけです。
反社会的、反倫理的、反知性的存在、の子。異端者の子といってもよいでしょう。異端者の子は異端者、かもしれませんが、異端者の子でかわいそう、とか、親が異端者でも子供は別かも、とかいう見方も大いにありそうです。
つまり、内容を知らないので全くの的外れかもしれませんが、人間社会=日常があって、次にそれと対比される非日常・異類たるバケモノがあって、さらに人間社会ともバケモノとも立ち位置が異なる「子」がある、という物語的構図が見えてくるような気がするんですね。「子」を媒介に、異類たるバケモノと、バケモノを異類とみなす人間社会(コミュニティ)がコミュニケーションを図るという展開も十分に予想されるわけです。
なお、この手のハイブリッドタイトルですぐ思いつくのは、「おおかみこども…」です。こちらも内容は知らないのですが、「おおかみ」に「こども」をぶつけてくるあたり(しかもひらがな)が、あざとさを伴う計算されたタイトルだなと。(いや上羽的には「おおかみ」は萌えワードですよ? あくまで消費者一般を統計的にみて、おおかみで萌える人は少なかろうと、そういうことです。)


かようにタイトルは第一印象を定義する極めて重要な位置付けを有しており、商業的にはトータルの広告戦略を定立する上でコンセプトビジュアルとともに柱となるんではないかと想像します。獣人という、反人間社会、反日常の存在をテーマとする作品の社会的展開を図るには、タイトリングもまた重要なツールになるのでありましょう。
すなわち、表現者は、自分が表現したいことを表現し、伝達しようとするわけですが、それが社会のニーズに合致して受容されるかどうかは別の次元です。サプライサイドとデマンドサイドの意思が合致しないと取引は成立しない、表現が読み手に届かないわけで、社会的には成功とは言えません。必ずしもデマンドサイドのニーズが高いとはいえない獣人概念を「売り込む」には、サプライサイド(表現者)において、ニーズに合わせ広告戦略を打つという計算高さも求められるのかもしれません。


情報も分析もない状態でこんな雑文を書くのはどうかとも思いましたが、あくまでメディア広告とその受け手の関係における感想めいた妄想ということでお許しください。


(上羽的ひとこと)
でも、ケモノの子は、ケモノだよね?


というわけで(どういうわけだか)今日のBGM
”Make Total Destroy” Periphery
"Rejoice aloud. Let these words imbue…"

円山動物園を精神的に応援する会(仮)

円山動物園で動物が次々に死亡というニュースがありました。
円山動物園には昨夏訪問したばかりなので、思い入れが深いものがあります。
クマの展示が充実しているなぁと感銘を受けたのですが、そのクマもお亡くなりになってしまうとは…。
どうぞ安らかに。


獣医の体制に問題が…などとも言われていますが、昨年は園全体にリニューアル途上という感じでしたので、通常とは異なる業務体制だったり(それが随時変化していったり)、リニューアルにリソースを取られてしまったりして、対応し切れてないところもあったのでしょうか。
各方面からのプレッシャーに負けずに、ここは一つ踏ん張ってほしいと思います。
ということで、特に何もできないんですが、精神的に応援してます〜。


ああ、そういえばこの夏シーズンにどこか夜の動物園行きたかったなぁ。夜でなくてもいいけどさ。
ちなみに今年の…?抱負…??のうち、シュライヒのネコ科フィギュアはゲットしましたよ!
チータとかトラとか! かわいいよね!!
……あとは何もできてないですが。


というわけで(どういうわけだか)
本日のBGM: "Nght Prty" Raunchy
"This is the night party!!"