「ドロねこ9!」奥瀬サキ

久々の上羽的ヒット、どろねこにゃいん!です。
こういうの好きー(笑)
なにが「にゃいん」なんだか1巻の段階では明らかでないけど、白波兄弟の人数?
タイトルのノリと、獣化+泥棒という設定からは某ディアナとかすぐに思いつきますが、そこは「火閻魔人」の奥瀬サキ、一筋縄では行かないドロドロした世界観を説明なしに展開してくれます。上羽的にはヒロインまやあの獣化後の姿がツボです。まあ究極それに尽きます。「蠱骸」ほしいなぁ。あと、柴多くんの「蠱骸」姿希望。


謎多き白波兄弟についてですが、1巻で登場したのは、まやあのほか、長男の高校生・寅、双子の弟らしい雹、性同一性障害の中学生里音、さらに年下(?)の知恵袋(?)知居太。さらに、名前だけ登場の瑳春というのもいます。兄弟が9人いることが寅のセリフで判明しているので、残り3人が謎です。


白波兄弟はネコ科らしく、名前から想像するに、寅=トラ、雹=ヒョウ、里音=ライオン、知居太=チータ、瑳春=サーバルでしょうか。もっとも、蠱骸を見せているのはまやあ以外では寅だけ。蠱り者でない兄弟もいるのかもしれないけど、わかりません。
で、肝心のヒロインまやあって何?ということですが、ただの猫ではなく、まやあ=ヤママヤー=イリオモテヤマネコではないかとの仮説が唱えられています(もっとも、マヤー=ネコなので、ただのネコ説も有力)。
すると残りの三人ですが、ジャガーピューマ(クーガー)は当確として、あとはユキヒョウかウンピョウかオオヤマネコ(リンクス)かカラカルといったところかと想像します。
その他ですが、黒戸彪子=クロヒョウ??、大上銀一郎=オオカミ?、柴多浪玖=柴犬??(浪→狼→オオカミ説も)、山根先生=ヤマネ???という仮説が成り立ちます。柴多くんが一瞬見せた蠱骸のシルエットはオオカミっぽくもあるけどなあ。蠱骸を見せている羽太郎はフクロウですね。
ちなみに白波兄弟の白波って、白浪=泥棒のことかと、はたと思い当たりました。タイトルなんかも含めて改めてみると、「白浪五人男」なんかにインスパイアされてたりするんでしょかね。


ストーリーですが、何度か読み返さないと全体像が理解できない難解さが、まあ面白いところでもあります(説明ないし。ていうか白波兄弟は顔が似すぎだよ)。
大上氏(犬のセンパイ(笑))が案外いいキャラなのが救い。


ドロねこ9(ニャイン)!、奥瀬サキ、Birz Comics、幻冬社
ISBN978-4-344-81588-9 本体590円+税 2009年3月24日 第1刷発行